医療費について

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HIV治療にはどのくらいお金がかかるのですか?

「HIV・AIDSで病院にかかるとお金はいくらかかるのだろう?」「治療費は高いの?」とお考えのことだと思います。その方の状況によっていろいろな福祉制度があります。詳しくはスタッフとご相談ください。
病院に保険証を出していただければ(70歳未満の方の場合)医療費の3割負担で治療を受けることが出来ます。

もし3割負担でもお支払いされる費用が高くなってしまったら高額療養費制度を受けることが出来るかもしれません。どのくらいお支払いになる費用が高くなったら制度を受けられるのでしょうか?また収入が(所得)多い方でも制度を使うことが出来るのでしょうか?それでは下の表をごらんください。

病院にかかるとき病院代が高くなりそうだったら・・・・
「認定証」(限度額適用認定証)を病院受付に見せていただければ限度額の金額ですむようになります。(年収300万円の方ですと1か月の負担額は57,600円です)「認定証」をもらう方法はお持ちの保険証が協会けんぽでしたら協会けんぽに健康保険組合でしたらご加入に健康保険組合に、国民健康保険でしたらお住まいの市町村窓口にお問い合わせ下さい。

高額療養費制度

高額療養費の自己負担額は「70歳以上」「70歳未満」では違います。また、所得によっても変わります。

70歳以上の方の上限額(平成30年8月診療分から)

適応区分 ひと月の上限額
外来(個人ごと) 外来・入院(世帯ごと)
現役並み 年収約1,160万円〜
標報83万円以上/課税所得690万円以上
252,600円+(医療費−842,000円)×1%
年収約770万〜約1,160万円
標報53万円以上/課税所得380万円以上
167,400円+(医療費−558,000円)×1%
年収約370万〜約770万円
標報28万円以上/課税所得145万円以上
80,100円+(医療費−267,000円)×1%
一般 年収約156万〜約370万円
標報26万円以下/課税所得145万円未満等
18,000円
(年14万4千円)
57,600円
住民税
非課税等
Ⅱ住民税非課税世帯 8,000円 24,600円
Ⅰ住民税非課税世帯
(年金収入80万円以下など)
15,000円

69歳以下の方の上限額

適応区分 ひと月の上限額(世帯ごと)
年収約1,160万円〜
健保:標報83万円以上
国保:旧ただし書き所得901万円超
252,600円+(医療費−842,000円)×1%
年収約770万〜約1,160万円
健保:標報53万~79万円
国保:旧ただし書き所得600万〜901万円
167,400円+(医療費−558,000円)×1%
年収約370万〜約770万円
健保:標報28万~50万円
国保:旧ただし書き所得210万〜600万円
80,100円+(医療費−267,000円)×1%
〜年収約370万円
健保:標報26万円以下
国保:旧ただし書き所得210万円以下
57,600円
住民税非課税者 35,400円

(注)1つの医療機関等での自己負担(院外処方代を含みます)では上限額を超えないときでも、同じ月の別の医療機関等での自己負担(69歳以下の場合は2万1千円以上であることが必要です)を合算することができます。この合算額が上限額を超えれば、高額療養費の支給対象となります。

上限額が下がるケースについて

過去12か月以内に3回以上、上限額に達した場合は、4回目から「多数回」該当となり、上限額が下がります。

70歳以上の方の場合(平成30年8月以降の診療分)

所得区分 本来の負担の上限額  
▶︎
多数回該当の場合
年収約1,160万円〜の方 252,600円+(医療費−842,000円)×1% 140,100円
年収約770万〜約1,160万円の方 167,400円+(医療費−558,000円)×1% 93,000円
年収約370万〜約770万円の方 80,100円+(医療費−267,000円)×1% 44,400円
〜年収約370万円の方 57,600円 44,400円

(注)「住民非課税」の区分の方については、多数回該当の適用はありません。

69歳以下の方の場合

所得区分 本来の負担の上限額  
▶︎
多数回該当の場合
年収約1,160万円〜の方 252,600円+(医療費−842,000円)×1% 140,100円
年収約770万〜約1,160万円の方 167,400円+(医療費−558,000円)×1% 93,000円
年収約370万〜約770万円の方 80,100円+(医療費−267,000円)×1% 44,400円
〜年収約370万円の方 57,600円 44,400円
住民税非課税者 35,400円 24,600円
計算時の注意事項

Aさん(70歳未満 区分エ)の場合
Aさんが病院にかかり自己負担が30万円(粗医療費は100万円)かかったとすると1か月あたりの上限は57,600円ですので、「認定証」(限度額適用認定証)をお持ちでしたら自己負担額57,600円をお支払いいただきます。

詳しくは厚生労働省 高額療養費制度を利用される皆様へをご覧ください。

また、高額療養費制度の他にも病院にかかる費用を助けてくれる制度として身体障害者手帳、重度心身障害者医療、自立支援医療などがあります。 その方の状況によって受けることが出来ます。

身体障害者手帳、重度心身障害者医療、自立支援医療など

身体障害者手帳、重度心身障害者医療、自立支援医療を受けるとその方の所得やお住まいによっても金額が変わりますが大体、1か月2,500円~20,000円で(保険証をお持ちの方の負担金額です)病院にかかることが出来ます。

Bさん(札幌市内にお住まい。70歳未満の一般世帯。身体障害者手帳・重度心身障害者医療受給者証を持っています。)の場合
BさんがHIVで病院にかかりお薬をもらったとすると
ご自分が負担する金額は1か月で6,000円までしかかかりません。

その他、通院に係わるお仕事のことや経済的なこと生活全般のことなど困ったことの助けになるかもしれない各種福祉制度があります。

HIVにかかる費用についてですが、ご説明したとおりその方の状況によっていろいろな福祉制度があります。詳しくはスタッフとご相談ください。

その他に

「自分の場合はどんな福祉制度が使えるのだろう?」
「じゃ実際にはどうやって申請するんでしょうか?」
「なんだかいろいろ心配があるのですけれど・・・」
そんな時には北海道大学病院HIV相談室 ソーシャルワーカーにご相談下さい。
ソーシャルワーカーについて