血友病薬害被害者の方への支援事業について

各種検診

年齢を重ねていくと、血友病・HIV感染症・C型肝炎だけではなく、がんや、心筋梗塞など様々な合併症がみられるようになってきます。北海道大学病院では、合併症を早期に発見して適切な時期に治療を行えるように下記のような検診を行っております。

がん検診

「血友病HIV感染者に対する癌スクリーニング法と非侵襲的治療法の確立に関する研究班」が推奨している内容をもとに適宜外来で行っています。内容としては、胸腹部造影CT・胃カメラ・便潜血検査・腫瘍マーカー(採血)などです。

冠動脈CT

血友病の患者さんは出血性疾患が注目されますが、高齢化に伴い、心筋梗塞のような虚血性疾患も無視できなくなっています。冠動脈CTでは、心臓の血管の詰まり具合を調べることができます。

脳MRI

加齢にともない、症状がなくても微小脳出血というものがみられるようになってきます。微小脳出血があると、その後に症状のある脳出血を起こす危険が高いといわれております。微小脳出血があるかどうかを確認することは、血友病治療や生活習慣の見直しにつながることがあります。

これらの検診は、北海道大学病院以外に通院中の血友病薬害被害者の方も参加できますので、ご興味のある方は、主治医または北海道大学病院のHIV相談室にご連絡ください。

リハビリ検診と外来リハビリテーション

関節の状態を維持するためには、悪くなる前から適切な運動を行い、健康な骨を作り関節を支持する筋肉を強くすることが重要です。また運動は筋力強化でだけでなく柔軟性やバランス感覚の改善につながり、健康な暮らしを維持向上させるためにも勧められます。
当院では、年1回リハビリ検診会を行い、関節の可動域や歩行状態などをチェックする身体機能評価を行っております。また、患者さん個々に合わせた外来リハビリテーションも行っております。

自宅訪問

病気を抱えながら年齢を重ねる中で、関節症などで生活の不自由を感じたり、親の介護など家族との暮らしで困ることがでてくるかと思います。HIV診療支援センターでは、ご自宅に伺って、実際の生活の様子を拝見し、気になっていること、困りごとを解決できるよう自宅訪問を行っています。

自宅訪問は北海道内にお住いの血友病薬害被害者の方を対象にしています。ご希望の方はいつでもHIV相談室にご連絡ください。当院に通院されていない方は、通院先医療機関を通じて、または直接のご連絡も承ります。

ご自宅での生活の困りごと