HIVとエイズについて
HIV/AIDSとは?
HIV感染 = エイズ ではありません。
HIVとは、ヒト免疫不全ウイルス (Human Immunodeficiency Virus)の頭文字を取ったもので、ウイルスの名前です。
一方、エイズ (AIDS) とは、後天性免疫不全症候群 (Acquired Immunodeficiency Syndrome) の略称で、HIVに感染した人が、免疫能の低下により表1に示す23の合併症のいずれかを発症した状態のことをいいます。
HIVに感染していても、この23疾患のいずれかを発症しない限りはエイズとは言いません。
つまりHIVはエイズの原因となるウイルスの名前で、エイズはHIVによって引き起こされる病気の総称です。
エイズ診断のための指標疾患
A.真菌症 |
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B.原虫症 |
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C.細菌感染症 |
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D.ウイルス感染症 |
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E.悪性腫瘍 |
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F.その他 |
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免疫とは?
私たちの身の回りには細菌やカビなどの病原体がたくさん存在していますが、健康な人にはそのような異物から身を守るためのバリアが備わっています。
そのような仕組みを免疫といいます。
CD4陽性リンパ球とは?
血液中に流れている白血球の一種で、感染症から体を守る働き(免疫)の中心的役割をしている細胞です。
健常人ではCD4陽性リンパ球数は500〜1500/μl程度ありますが、HIVがCD4陽性リンパ球に感染し、徐々にCD4陽性リンパ球を破壊していくことにより免疫能が低下してしまいます。